猫丸邸騒動記

猫よりも 猫らしくとや 猫の道

2015-04-07から1日間の記事一覧

流れ島流離譚 8

様々の蔦の葉で彩られた門をくぐるなり、シマナガシが振り向くと、右手を胸のあたりに当て、両膝を軽く曲げながら言った。 「ようこそ」 溢れんばかりの既視感に包まれる。そのバレエの王子か道化者のようなポーズといい、その台詞といい。 「次の世界へ、で…